「な、何?」

「……いつも聞きたくてしょうがなかったんだけどさ……」

小さな声でコソコソしながら話す佳織に、おもわず身構える。

佳織は言うのを迷っているのか、なかなか続きを言おうとしない。


「…佳織?」

声をかけると、佳織は何かを決心したように口を開いた。


「…由香たちってさ……キス以上のこと………した?」

「……ぶっ!!」


興味津々な顔で聞いてくる佳織に、飲んでいたココアを噴出しそうになる。

なんとか噴出すのを防いだものの、少し唾が飛んだらしく、「汚いわね」などと言いながら顔をしかめる。


……誰のせいだと思ってる!!


「え、は……なぁっ!?」


驚きすぎてわけのわからない言葉を発すると、佳織が「だってさー」とぼやく。