フェリーを降りると、ノースリーブのワンピースを着た女の子が一目散に俺たちの方へ走って来た。そして叫んだ。
「美紅!お帰り!」
美紅もパッと顔を輝かせてその女の子に駆け寄る。
「小夜子ちゃん!」
ああ、この前の流星群の夜、美紅が電話で話していた幼馴染の女の子か。彼女は少し遅れて歩いてきた俺と母ちゃんにペコリと頭を下げて、元気いっぱいの声であいさつした。
「いらっしゃい!よく来たね。あたし、金城小夜子。美紅の親友!」
それから俺たちは美紅のお婆ちゃん、つまり俺にとってもお婆ちゃんなんだが、の家へ向かった。いや、しかし長崎の日差しも強烈だったが沖縄の昼間の暑さは東京とは比べ物にならない。美紅と小夜子ちゃんは大して汗もかいていなかったが、母ちゃんは久しぶりだからうっすらと汗をかき、俺はもう全身から滝のような汗をしたたらせていた。
大西風家は島の東側の海岸に面した、港から歩いて十五分ほどの所にあった。屋根の瓦が白っぽくて反対側の景色が見通せるような開放的な作りの古そうな家だった。その縁側に、いかにも気難しそうなお婆さんが腰かけていた。母ちゃんはその人のそばへ行き地面に片膝をついてこうあいさつした。
「母さん、ただいま戻りました」
つまりあれが俺の母方のお婆ちゃんなわけか。お婆ちゃんは少ししかめっ面のまま上から母ちゃんを見下ろす様にして返事した。
「ふん!親不孝モンが。やっと帰ってきよったか」
うひゃあ、見た目通り相当気難しそうな人みたいだな。でも美紅が縁側に駆け寄り「ただいま」と言うと、少し表情が和らいだ。それからじろっと俺の方を見る。俺はあわててお辞儀をしたが、その眼光の鋭さに一瞬暑さを忘れた。すごい迫力のある目つきだ。美紅が神がかりになった時の表情と目の輝きも迫力があるが、そのはるか上を行っている。
「おまえが雄二か。まあとにかく上がれ。長旅で疲れとるじゃろ」
「美紅!お帰り!」
美紅もパッと顔を輝かせてその女の子に駆け寄る。
「小夜子ちゃん!」
ああ、この前の流星群の夜、美紅が電話で話していた幼馴染の女の子か。彼女は少し遅れて歩いてきた俺と母ちゃんにペコリと頭を下げて、元気いっぱいの声であいさつした。
「いらっしゃい!よく来たね。あたし、金城小夜子。美紅の親友!」
それから俺たちは美紅のお婆ちゃん、つまり俺にとってもお婆ちゃんなんだが、の家へ向かった。いや、しかし長崎の日差しも強烈だったが沖縄の昼間の暑さは東京とは比べ物にならない。美紅と小夜子ちゃんは大して汗もかいていなかったが、母ちゃんは久しぶりだからうっすらと汗をかき、俺はもう全身から滝のような汗をしたたらせていた。
大西風家は島の東側の海岸に面した、港から歩いて十五分ほどの所にあった。屋根の瓦が白っぽくて反対側の景色が見通せるような開放的な作りの古そうな家だった。その縁側に、いかにも気難しそうなお婆さんが腰かけていた。母ちゃんはその人のそばへ行き地面に片膝をついてこうあいさつした。
「母さん、ただいま戻りました」
つまりあれが俺の母方のお婆ちゃんなわけか。お婆ちゃんは少ししかめっ面のまま上から母ちゃんを見下ろす様にして返事した。
「ふん!親不孝モンが。やっと帰ってきよったか」
うひゃあ、見た目通り相当気難しそうな人みたいだな。でも美紅が縁側に駆け寄り「ただいま」と言うと、少し表情が和らいだ。それからじろっと俺の方を見る。俺はあわててお辞儀をしたが、その眼光の鋭さに一瞬暑さを忘れた。すごい迫力のある目つきだ。美紅が神がかりになった時の表情と目の輝きも迫力があるが、そのはるか上を行っている。
「おまえが雄二か。まあとにかく上がれ。長旅で疲れとるじゃろ」



