俺は仕方なく最初の紙をめくって二枚目に目を落とす。それには大勢の男女が高い崖から突き落とされる様子が描かれていた。崖の底の方からは煙が上がっているように見えた。
「これってひょっとして火山の噴火口?」
「そう。多分この近くの雲仙岳とか普賢岳とかのね」
また母ちゃんが目で促すので三枚目を見る。それはさらにおぞましい絵だった。縛られた男が太い木の幹に槍で串刺しにされている。槍はちょうどへその辺りに突き刺さっていて、よく見るとその人物の足は地面から浮いている。また母ちゃんの解説が入る。
「人間てね、腹の部分を貫かれると即死はしないものなの。何時間も苦しんでゆっくり死んでいく。そういう効果を狙った処刑方法ね」
四枚目の絵には椅子に縛りつけられた男が描いてあった。その口には馬鹿に大きな漏斗が差し込まれていて侍姿の役人らしき人物がその漏斗に何かをバケツみたいなでかい容器からその人物の口の中に注ぎ込んでいる。湯気が立っているように見えるから熱湯か?残酷な事をするもんだな。だが母ちゃんの言葉は俺をさらに身震いさせた。
「それは熱して溶かした金属よ。スズとか鉛とか」
五枚目の紙には、藁で出来た蓑を着せられた男が描いてあった。だがその蓑には火がついている。その人物は立ってはいるが熱さにのたうち回っているようだ。また母ちゃんが言う。
「それは結構有名よ。蓑踊りと言うの。苦しんで暴れ回る様子がまるで踊っている様に見えるから、って事でね」
そして六枚目。十字型に組んだ材木に女の人が磔の形で縛りつけられている。どうやら戸外でしかも雪が降っているようだ。
「ひでえな……」
俺はだんだん気持ちが悪くなってきた。
「これじゃ凍死しちゃうんじゃ……」
「だから、凍死させたのよ。どう何か気付いた?」
母ちゃんにそう言われても俺にはピンと来ない。なんだってこんな時にこんな気味の悪い絵を俺に見せるんだ。首をかしげている俺を見て母ちゃんがしつこく訊く。
「細かい部分は忘れて、どんな死に方か、を考えてごらんなさい。特に五枚目と六枚目をよく見てみなさい」
「これってひょっとして火山の噴火口?」
「そう。多分この近くの雲仙岳とか普賢岳とかのね」
また母ちゃんが目で促すので三枚目を見る。それはさらにおぞましい絵だった。縛られた男が太い木の幹に槍で串刺しにされている。槍はちょうどへその辺りに突き刺さっていて、よく見るとその人物の足は地面から浮いている。また母ちゃんの解説が入る。
「人間てね、腹の部分を貫かれると即死はしないものなの。何時間も苦しんでゆっくり死んでいく。そういう効果を狙った処刑方法ね」
四枚目の絵には椅子に縛りつけられた男が描いてあった。その口には馬鹿に大きな漏斗が差し込まれていて侍姿の役人らしき人物がその漏斗に何かをバケツみたいなでかい容器からその人物の口の中に注ぎ込んでいる。湯気が立っているように見えるから熱湯か?残酷な事をするもんだな。だが母ちゃんの言葉は俺をさらに身震いさせた。
「それは熱して溶かした金属よ。スズとか鉛とか」
五枚目の紙には、藁で出来た蓑を着せられた男が描いてあった。だがその蓑には火がついている。その人物は立ってはいるが熱さにのたうち回っているようだ。また母ちゃんが言う。
「それは結構有名よ。蓑踊りと言うの。苦しんで暴れ回る様子がまるで踊っている様に見えるから、って事でね」
そして六枚目。十字型に組んだ材木に女の人が磔の形で縛りつけられている。どうやら戸外でしかも雪が降っているようだ。
「ひでえな……」
俺はだんだん気持ちが悪くなってきた。
「これじゃ凍死しちゃうんじゃ……」
「だから、凍死させたのよ。どう何か気付いた?」
母ちゃんにそう言われても俺にはピンと来ない。なんだってこんな時にこんな気味の悪い絵を俺に見せるんだ。首をかしげている俺を見て母ちゃんがしつこく訊く。
「細かい部分は忘れて、どんな死に方か、を考えてごらんなさい。特に五枚目と六枚目をよく見てみなさい」



