由葵は自室の襖を開けると
中に手紙が置いてあるのに
気が付いた。

手紙にはこう書いてあった。

愛する愛孫へ。

由葵よ、元気にしているか?

氷上家長兼おじいちゃんじゃ☆

おまえ達が幕末に行ったのには
ちょっとした裏があるんじゃ。

実は、2人の水晶に小細工したのは
儂じゃ☆

お前は生まれたころから
力が強大だった。
成長するにつれ
ますますその力は強大になり
お前自身ではコントロールできぬくらいにまで
になってしまった。

だから、わしは
お前たちを幕末に送り込んだのじゃ。

幕末には武士たちがいて
己の誠を貫き通そうとする
新撰組がいる。

その者達の姿を見て
学び、成長し、己の力を
開花させ、自我を保ったままで
お前のその力を
自分のものにして欲しかったんじゃ。

そうそう実桜ちゃんを連れてったのは
お前がさびしくないようにと
思ってな。

何はともあれ、これを読んでいるということは
お前はわしの願いを叶えてくれたというわけじゃ。

由葵、もっと自信を持って生きぬきなさい。

お前は、今、わしよりも
強大な力と精神力を持っているのじゃぞ。


そして、由葵。
お前は新撰組の中で暮らしてきてどう
思った?

歴史を変えたいと思ったか?

ならば変えるが良い。

しかし、歴史を変えるには代償が必要となる。

普通の人間の場合は魂が代償となる。
しかし、お前の力は強大じゃ。

これは憶測じゃが・・・。