沖田さん・・・。

沖田は縁に腰かけ月を見ていた。

「沖田さん。」

由葵は沖田の隣に腰かけた。

「部屋で寝てると聞いていたんですけど・・・。」

「月が見たくて。」

「月、ですか?」

「はい。月はいつも輝きつづける。
 朽ちることがないんですよ・・・。
 そして、いつも私たち人間を照らし続ける。」

「沖田さん・・・。」

「さ、部屋に戻りましょうか。」

「そうですね。」

「実のところ由葵さんを待っていたんですよ。」

「え!?」

「ふふ。由葵さんまっか。タコみたいですよ。」

「なっ!?」

「さ、寝ましょうか。」

「・・・。」