「へへっ、人間どもをいちいち襲わずに
 生肝をいただけるとわな!」

!!なんだ、そういう事か・・・

「俺たちが手間をかけずとも
 人間たちのおかげで
 難なく生肝が手に入るなんて
 思っても見ない話だよな!!」

「人間たちも馬鹿だよな~!」

などとゲラゲラと妖怪たちは笑っていた。

由葵は話を聞き終わると
印を組み、華桜を取り出した。

そして、一気に殺気立たせた。

さあ、終わらせよう。

由葵は気配を消し、
妖怪たちの後ろに行った。

妖怪たちは由葵の気配に気づかず
ゲラゲラと笑っている。

由葵は華桜を構えると
目の前の妖怪を斬った。

「グエッ!」

斬られた妖怪が悲鳴を上げた。

その様子に気づいたほかの妖怪が
声を上げた。

「なんだ!?」
「どうした!?」
「!おい!何があった?」

などと、声をかけている。

そんな様子に目もくれず

「くすっ。
 べらべらと情報をしゃべってくれて
 ありがとう。」


由葵は華桜を振った。

「ぎゃあああ」
「ぐぎゃあああああ」

などと妖怪たちから聞こえた。

倒れた妖怪たちを軽蔑したような瞳で
由葵は見つめていた。

そして・・・

「哀れ・・・」

とつぶやき、その場を去って行った。