誠の心~2人の少女~

「お、沖田さんおろしてください。
 私は一人で歩けます。」

じたばたと暴れる由葵。

だが、暴れれば暴れるほど
沖田は由葵をもつ手の力を
強めた。

(これじゃ、無理だ。諦めよう。)

そう思い、諦めておとなしく
部屋まで運んでもらった。


沖田は、布団の上に由葵を横にすると
由葵の傍に座った。

そして、由葵の頬に自分の手を
添えた。

「由葵さん。一人ですべて抱え込まなくていいんですよ?
 由葵さんは1人じゃない。
 僕がついています。」

そういう沖田の瞳は悲しいもので。
けれど、由葵は目を離すことができなかった。


「由葵さん、今日はもう寝ましょう。」

そう言われ、由葵は素直に目を閉じた。