由「最後に言いたいことはある?」

妖「生き胆、生き肝・・・」

妖怪は由葵の言葉に耳も傾けず
向かってきた。

由「哀れなこと・・・」

由葵はあざ笑うかのようにしたあと
向かってきた妖怪の隙を突き
妖怪を切った。

妖「ギィヤアアアア---------」

由「哀れな魂よ、穢れと共に無へかえれ・・・」

妖怪ははなびらと化し、消えて行った。

由「大丈夫ですか?」

女「あ、ありがとうございました!」

そういって、女はさっさと走り去っていった。

(この時代の京は妖怪の気配が多いような気がする・・・
 もしかしたら、頻繁に人を襲ってるかも・・・
 夜の巡回、毎日行ったほうがいいのかなあ?)

はあ~、とため息をつく由葵。


(明日は実桜のお手伝いをするんだった。
 急いで帰ろう。)

そう思い、さっさと屯所へ帰って行った。