朝起きると1日が始まる…。



私、神崎未歩は毎朝楽しみにしている事がある。


それは…


好きな人の姿が見れること。



その人は私と同じ位の歳で違う高校に通っている。



朝登校するとき、私の目の前を歩いているあの人は駅方向の道を使っていて、私とは真逆の道です。



道は3つにわかれていて、


左に行けば、駅に行ける。

真っ直ぐ行くと大通りへ出て
右に行くと、商店街に行く。



私が使っているのは、商店街に通じる右の道です。



だから、あの人とは真逆なんです。


姿を見れたとしても、ほとんどが後ろ姿。


でも運が良い日は顔を見れて、その日は1日中ニヤけている。



名前も喋った事もないアナタを気になったのは、あの日の朝でした…。