君を傷つけたのが僕だとしても・・・

「そうか、菅谷さんと・・・」


「悠次、ええんか?」


「はい・・・
菅谷さんなら大丈夫だ・・・」


俺は一点を見つめそう言った。



「そうだね、うじうじしてる子より
男らしく引っ張ってくれる方が
伊織にはいいかもね。

それくらいじゃないと、
伊織の心は開けない。」


雅美さんは呆れたように、
いや俺に何かを訴えていたのか?
そう言って、中に入って行った。



心は開けない。 か・・・



俺なんかより菅谷さんの方が
絶対に幸せにしてくれる。


きっと・・・


俺は拳をギュッと握り締めた。