君を傷つけたのが僕だとしても・・・

「で、これは悠次のために
一つだけ残しといた。」


「俺のために?」


「そうやで~感謝しーや。」


「ありがとう・・・」


俺は少し笑みが零れた。



「ご飯は・・・食べたん?」


伊織が台所に置いてある、
弁当の入れ物を見た。


「うん、弁当をな。」


「それやったら居酒屋に来たら
よかったのに!!
焼きたて出したのに・・・」


伊織は呆れ顔で一つため息を吐いた。