ガチャッ。


玄関の扉を開けると、

「おっす!」

そこには伊織が立っていた。



「伊織!!」


「これ、持って来た。」


そう言って伊織は手提げ袋を
胸の高さまで持ち上げ見せた。


きっとこの中身は、
店のあまり物が入ってるんだろう。


その袋からは微かにいい匂いがした。