君を傷つけたのが僕だとしても・・・

「私ね、左胸が無いの・・・」


「えっ・・・!?」


「高校生の頃、乳癌になってね、
左胸を失った・・・」


「・・・・・」


サチは言葉にならない顔で
伊織を見つめた。



「悠次はね、そんな私の体を見て
抱くことができなかった。
そのことで悠次は罪悪感を持ってる。

私を傷つけたと・・・

だから悠次はいつも私のそばで
私を見守ってくれてるの。」