「「・・・は?」」

土方似の人と沖田似の人の返事が見事に、はもった。

心臓は鼓動が早くなっている。

なんせ、返答しだいで斬られてしまうからだ。痛い思いは真っ平御免だ。

チャキ

妙な音が聞こえたと思い、その音の方向を見ると、沖田似の人が鞘から刀を出していた。

どうやらまずい答えだったらしい。思わず顔が引きつってしまう。

「土方さん、こいつ斬ってもいいですよね?」

黒いオーラを背中に宿した沖田似の人・・・もう沖田総司って認めちゃえ。

沖田さんは土方似・・・こっちも。

土方様に向けてにこりと笑っていた。

土方様は考えている。顎に手を添える姿は鼻血ものでした。

「ぐはぁっ」

奇声を発して倒れるうちは、沖田さんに冷たい目線を送られてしまった。

荒い呼吸を整えて、立ち上がると、沖田さんは刀を鞘に納めていた。

どうやら土方様が斬ってはいけないと言ってくれた・・・気がするよ。うん。

「おい、てめェ」

素敵な素敵な土方様の声が聞こえ、うちは思いっきり振り返った。

土方様の顔は妖しく笑っており、これも鼻血ものでした。

「ななななななななななんでしょうかっ」

な、を連呼してしまい、土方様の顔が曇る。

わけはなく、むしろくくっと笑ってらっしゃいました。やはり鼻血もんです。

「てめェは未来から来たといっているが・・・証明するもんはあんのかァ?」

土方様の問いに、うちはおもむろにポケットに手を入れてあるものを取り出した。

そう、そのあるものとは携帯。ポケットにいれといてよかったー。

土方様と沖田さんは携帯を見た途端に、左眉は上がり右眉は下がるという器用な芸を見せてくださいました。