寂しい復讐





「せ――――」


先生...
そう呼びかけて口をつぐむ


「......誠志さん」


静かに呼びかけると
彼は目を開いた


「お水のみますか??」



冷蔵庫を開けるけどなにもない



よく考えたらお見舞いにきてるのに何も持ってきてない


「お茶買ってきますね」

そう言って立ち上がると
掴まれる腕――――



「いいよ後で...ここにいて...」


再びストンと椅子に引き戻される



キョトンとした顔の彼


長い沈黙の間ずっと目をお互いに離せなかった