試合が終わって稜の病院に行ったのは 午後11時前後だった。 ───ガラッ 病室のドアを開けると 椅子に座って 稜の手を握りながら 眠っている夢ちゃんがいた。 「稜なら 絶対大丈夫ッスから。 あと…… 桜が探してました」 寝てる夢ちゃんに そう言って病室からでた。 途中で看護師さんに会った。 「あの女の子 渡辺君の彼女?? あの子が手を握ってると 脈拍が安定するの。 青春ね〜」 そう言ってた。