あれから1週間経って
益は引っ越した

けっきょく、あたしに
何処に行くかも
教えてはくれなかった


「益!益…」

あたしは涙を堪えて
益を呼んだ


「明花!俺、高校は
こっちを受けるよ!」


そう言って
益を乗せた車は走り出した