スタスタと特別寮の階段を上がっていった。




すると、グイッとカバンを引っ張られ落ちそうになった。



……っ?



「なんかあったな?」


「うるさい、黙れ」



カバンを引っ張ったのは涼介。



俺が何かあったのを察知したらしく、真剣な表情で俺を追いつめてきた。



―…さすが。


ついそう思う。



長年連んでたら…俺の考えてること顔だけで判断できんの?




なんか、気持ち悪ぃ。



「で?なんかあった?」


「…あー、明日話すわ」




しかし、涼介がそこで引き下がるわけがなかった。



でも無理矢理、引き離し俺は実紅の部屋の前まで行った。




「………」








.