更にかっこよくなっていた舜の周りには数人の女性たちが集まっていた。
たぶん、質問攻めか口説かれてるかのどっちかに思えた。
王子スマイルで女性たちの興奮を抑えて困惑気味な顔をしてる。
舜のあんな顔を見たのは高校生のとき以来かもしれない。
あの時は女の子たちが毎日のように舜に群がっていた。
だから困惑してる舜を見るのが楽しいときもあったのを覚えている。
「まったくモテ男くんはいつになっても世話がやけるよ」
女性たちに囲まれてる舜を助けにナンパ王の二人修夜と涼介がその集まりに近付いていった。
女性たちはいい男が二人も来たもんだから余計に騒ぎ出して
今度は二人を囲みだした。
すると涼介と修夜の二人は嬉しそうにニヤニヤしながら囲まれてることに満足してる様子だった。
「そんなにアイツらが気になんのかよ」
「…っ!」
涼介たちを見てて舜がまさかこっちに近付いてきてるなんて気付かなかった。
まるで“帰ってきてやったぞ”的な顔をする舜が目の前にそびえ立っていた。
いつのまに!
さっきまであの軍団に囲まれていたじゃない!
ってか近いんですけど!
いくつものツッコミがある中
舜に実際に言えるわけもなくただ黙りこくっていた。
.



