その後奈留とは寝るまでずっとこれから会えなくなる日の分まで埋めるくらいたくさん話した。
大学行ったら何をしたいかとか
私服だから何を着て行こうかとか
もしかしたらイケメンがいるかもしれないとか
本当にくだらないことを、いつでも話せるようなことを、眠気が襲ってくるまで話した。
だからってさすがに眠気が襲ってくる時には寝ているだろうと思ってたのに
あたしはいつの間にか眠りについていて起きた時に聞こえたのは奈留の叫び声と男2人の焦り声だった。
「やべぇ!紙がねぇ!」
「だからって朝からあたしも一緒に探せっていうの?!」
「お前、昨日必死に書いてから何処に置いたんだよ」
「………思いだせねぇ」
「ありえねぇ。とにかく俺と修夜で探すから、準備終わったら呼んで?」
うっすらと目を開けると横で一緒に眠っていたはずの奈留がいなくて声が玄関から聞こえた。
男の声は………修夜と洸太?
声のする方に寝起きでふらつく足取りで向かうと、そこにはカンカンの奈留だけがいた。
奈留はあたしに気付いたのか
「実紅ちゃん聞いてよ!あたし疲れてんのに朝の3時に起こされたんだよ?!ありえなくない?!」
その後奈留は気が済むまであたしに怒りをぶつけてそれからは自分の部屋に化粧道具を取りに行った。
あたしの部屋に帰ってくると洋服に着替えて気合いが入った感じで化粧をし始めた。
.



