「ん?…実紅ちん?」



修夜があたしに気付いた。



「もう、いい加減実紅ちんって呼び方止めてよね」



泥まみれの修夜はサッカーボールを軽く蹴りながら、部活中なのに走りながらこっちに来た。



「えー、だって実紅ちんは実紅ちんじゃん?」


「ははっ、何それ」


「つか、何しに来たの?」



そういえば修夜は山崎さんに告白されたの知らないんだよね。



言おうか言わないか迷ったけど
変な誤解をされても困るから修夜には言わずに山崎さんを探した。




「誰か探してんの?」


「あー、うん。山崎さん、どこにいるか知ってる?」



『山崎さん?』と呟き、修夜も山崎さんを探し始めた。



あたしが走って来たときには、部活には山崎さんいなかったな。



どこにいったんだろ。



「あ!いた。山崎さーん!」



修夜は山崎さんを見つけると大声で山崎さんを呼んでくれた。



山崎さんは修夜に呼ばれたからかダルそうにこっちに歩いてきた。





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