「え? どこ行くの?」


「洸太たちのとこに決まってんじゃん!取り戻さなきゃっ!」



そうだ。忘れてた。


奈留に怖いものなんて、この世には無かったんだ。



「さ!行くよ!」



奈留に無理矢理腕を引っ張られ、つまづきそうになりながらもギャルたちの方へ向かった。



なんか奈留……怒ってるよ。



いや怒ってるのは当たり前なんだけど、なんか普通の怒り方とは違うっていうか…


なんか、物凄く怒ってる?




怪獣が歩くようにドシドシと歩く奈留にチョビチョビと付いていくあたし。



奈留がこんなに怒ってるのを久しぶりに見た。



「おい、なに人の彼氏に手出してんの?」


「…は?」



奈留の冷めた声で、ギャルたちと舜たちが振り返った。




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