ギャルの後ろには、

何故かヤツがいた。



「この人は、まだ始めたばかりなんで何か失礼な事をしたら、俺に言ってください」


「…はい♪」



そしてヤツは『かき氷です、どうぞ♪』と笑顔で言い、ギャルは笑顔で去っていった。




そうココは海の家。


舜の命令とは夏休みアルバイトする海の家で一緒にアルバイトしてくれという事だった。



「あ、ありがとう」


「…お前な、アルバイトぐらい真面目にやれよな」



なっ…!


その言い方だと

あたしがいつも真面目にやってないみたいじゃない!



あたしは、いつも真面目にやってるし。




そしてヤツというのは、皆さん、お分かりだろう。


舜、しかいない。



「しかも、見とれんな?」



舜はカウンターに肘を起き、あたしの方に身を投げ出してきた。


仕事中なのに。



真面目にやってないのは、舜のほうじゃん。


さっきまでは王子様スマイルをバラまいて、女子をメロメロにしてたみたいだけど?




「て、てか誰に見とれんのよっ」



そしてヤツは普通にこう言った。



「は? 俺だろ」



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