あたしの唇から、甘い吐息と声が漏れ始める。
「…ん、あっ」
舜は慣れてるかのように、あたしの体を抱きかかえた。
も、もしかして、
この雰囲気からいくと…
「…っ」
「まだ、ダメ?」
唇が離れ、急に口を開いた舜は
想像もつかないほどの、優しく甘い口調…。
しかも、呼吸は、一切何も乱れていない。
そんな舜が、何故だか……かっこよく見えてしまった。
「…ダメ?」
こんな時に、優しく言うなんて卑怯だよな…。
あたしが、胸がキュンとする言葉とか、仕草とか…お見通し?
なんて、そんなことを思っててもやっぱり今回は断れない。
ねぇ、舜。知ってた?
…その目が、その瞳が、あたしを、誘惑するんだよ。
「…いいよ」
そう言った後、あたしは舜と一緒に舜の部屋まで行った。
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