言葉とはうらはらに、指はいくつかキーにと触れていく。

なんだ、これは?

首がおかしくなるほどに捻ってみたところで、どうにも曲をつきとめられそうにない、

単なる音の羅列。

そんなむやみやたらな操作も、突如として止まり、ついにはにたぁと笑い、

「姫君だってえぇ。えへへへぇ」


 ……なんなんだよ、千帆……。