「アルヴァレス? ほんとのほんとにアルヴァレス? うっそ、久しぶり、って言うか、また会える日が来るなんて思ってなかった」

「本物だよ。と、そうオレは思ってる。久しぶりだな、バーティ。ギルバートが来てるかわかるか?」

 数えるのも飽きそうな程の昔に共有した時間を持つ男は、低い声を高く弾ませ、息まで切らして歓迎してくれた。

隠遁と言えてしまいそうな生活を続けていたオレが、ここに来るのは言われたとおりに久しぶりだ。

懐かしくもないが変わらない、大仰な身振りでバーティは肩をすくめる。

「もちろん。なんのためにここにいると思うの。奥のカウンター、あの子はいつもそこよ」

 指の向かう先には、ゆったりと座る一人の男がいた。

 なるほどとうなずいてみる。

さすがと持ち上げようか、いいかげんにしろと本当に感じたことを言おうか。

波動を『伝え過ぎて』いる。