「あのっ、この子、杉本くんのファンなんですっ!!」


麻衣は私の肩をがっちり両手でつかむと、杉本の前に私を差し出すようにして、そう言った。


「えっ」


ふらつきながら、私は麻衣と杉本を交互に見る。

うつむいて緊張した表情の麻衣。
少し驚いている杉本。


麻衣の色素の薄い髪の毛からチラリと見える頬は、ピンク色に染まっていた。


このとき、私は何となくだけれど、麻衣は杉本のことが好きなんじゃないかと感じた。


親友の恋ならば、応援したい。


…でも。

…だからといって。


何で私が犠牲(?)になってるのさ!


杉本は状況がつかめてきたらしく、私に軽くほほ笑んだあと、麻衣に明るい調子で話しかけた。