「そうそう。マリッジブルーに、梅雨のジメジメした季節が相まって、心がしっくりきてないだけじゃないかな」


「ええ」


「それとも、『この人とでいいのかしら』なんて失礼なこと思ってる?」


かぶりをふりながら、亜紀は答える。



「ううん。あなたとがいいの」