亜紀は、ゆっくりと空を見上げた。



「雨模様ね」



ぼくも曇った空を見上げた。



「ああ。ひと雨きそうだな」


「6月、か。本格的に梅雨ね」


「うん」


私ね、と亜紀はいった。