「亜紀、どこだよ、亜紀!?」



6月10日の早朝、その火事は起こった。



「亜紀!!亜紀ぃーっ!!」



その日、ぼくは仕事場に向かう途中だった。


いつも通る亜紀の家の前で、地獄のように変わりはてた惨状に出くわしたのだ。