ぼくが意地悪にいうと、美里はふくれっ面になり、ヒールを履いた足でふくらはぎ(よりによって)を蹴りながら、



「もぅ!野宿か結婚かって……。そんな究極の選択みたいなプロポーズ、ムードも何もないじゃない」



と文句をいってきた。