努めて明るく笑うぼく。 美里は力ない瞳で不思議そうに見つめ返すだけだった。 いったいどれほどこの場に座っていたのだろう。 きのうのままの服装で、全身びしょ濡れになった姿。 ベンチわきの地面に置かれたボストンバックが、ぼくのもとを去ろうと決心していることを暗に告げていた。