「……もしかしたら」 『なんだ?』 「ぼくは、亜紀を助けてあげられなかった悔しさと、自分への怒りを、誰かのせいにすり替えていただけなのかもしれない……」 省みてやっと、気づいた。 2年越しに気づいた。 ぼく自身が背負っていた罪の意識。 あの日からうずく傷の理由は、失った辛さだけじゃなく、「助けられなかった」という自責の念。