あたしの想い人、もとい
村沢 尚哉君は


だらっと窓に寄っかかる
あたしを見た。


「篠塚さんか」


「うん。 篠塚さんです」


「おはよ」


「おはー」


窓を背もたれにして村沢君を
見ると、眼鏡をかけていた。 いつの間に。


だから見えたのか。