「……おい」

龍二の顔から笑みが消えた。

「折角の再会を、こんなつまらねぇ事で兄弟喧嘩にする事ぁねぇだろ。退け」

勝手に部屋の食材を食っていた事は棚に上げ、龍二は凄む。

「喧嘩した所で勝ち目がねぇ事くらいわかってんだろ?俺ぁ昔より強くなってるぜ、龍太郎」

「……」

龍太郎の睨めつける視線は、そらされる事はない。

「もう一度言うぜ、龍太郎」

龍二の顔にも、怒りの色が浮かび始めた。

「そんなくだらねぇ事で俺をイラつかせるな」