「これ武器に、先に訴えますか。そのプロデューサーを」 「でも……そんなことしちゃ、乃恵ちゃんは」 「あ、山崎さんからも訴えたらいいんじゃないでしょうか! 一番実害を受けてるのは、山崎さんなわけですし」 乃恵は、自分が知らないうちに、ライバルの作品を盗作したというレッテルを貼られるところだったのだ。 もし訴えられても乃恵が罪に問われることはないかもしれないが、一度貼られたレッテルを綺麗に剥がすのは、難しい。 しかし、乃恵はきっぱりと言った。 「いいえ、それはやめておきますわ。」