ONLOOKER Ⅲ



現時点で一番重大で重要な問題は何一つ解決していないが、本人の心持ちは何となく軽くなっていた、そんなある日のことだった。

古そうなアコースティックギターを抱えて自分の耳だけでチューニングを済ませる恋宵の隣では、真琴が興味深そうにそれを見ている。
そんな2人からは離れた場所で夕方のティータイムと決め込む紅、直姫、聖は見るからに手持ち無沙汰で、この時期の生徒会の暇さ加減を伺わせる。
現に、会長である夏生は野暮用と言ってどこかへふらりと消えてしまっているし、准乃介は仕事の都合で昼で早退していた。