そんなふうに世間話をしていると風が少し出てきて、よかったら生徒会室でお茶でも、と申し出た聖の言葉は、丁寧に断られた。 イベントの休憩中に抜けて来たようで、そろそろ戻らなくては主賓のいないまま再開することになってしまう、と言ったのは、夫人の琴弥(ことみ)だ。 恋宵の顔だけ見て帰りたい、と渋る光樹(こうき)を引っ張ってロータリーへ向かう背中を見て、伊王家の力関係を垣間見れた気がした。 「…………いいご両親だと思います自分は はい」 「はは……棒読みだな」