学校に着くと、蓮と水野さんの話題で持ちきりだった。 唯一、私の気持ちを知っている親友の梨夢(リム)は私の所に来て、心配そうに見つめた。 「亜巳。いいの?ちゃんと自分の気持ち伝えたの?」 私は首を横に振った。 『今更、伝えても遅いもん。私と蓮はただの幼なじ……』 そこまで言うと、涙が出てきた。 梨夢は私の腕を掴み、非常階段に連れて行った。