。● 午後8時14分。 新幹線は、涼子をさらって遠ざかっていった。 ぼくは、しばらくその場を動けずにいた。 ぼう然、という言葉が的確だった。 ただ、それだけではなく、彼女とすごした1泊2日と、キスの余韻を味わっていたのかもしれない。