。● ――ヴヴヴ、ヴヴヴ、ヴヴヴ。 大学での授業を終えて喫茶店にいるとき、テーブルの上でケータイが震えた。 カフェオレの氷のジェンガが、振動で崩れる。 画面表示の「涼子(フルート)」の文字に、ぼくは思わず飛びついた。 (きたっ……!) ――バクン。 胸が鳴る。 関係を終わらせるメールか、風邪や用事での不通をわびるメールか。 天国か地獄か。 おそるおそる開くと、 『あなたにいっておかなければいけないことがあります』 涼子からのメールは、そう始まっていた。