彼女の不自由さの詳細を知り、ぼくは思わず喉をグッと鳴らした。 『だれとも接しなければ、声は必要ない。そう思い始めたときだった。高校の授業で、パソコンを知ったの』 「高校のとき、か」 『うん。ビックリだった。声を必要とせずに、文字でやりとりができる世界があるなんて』 苦笑いしながら見つめる彼女に、ぼくはうなずいて先を促した。