ぼくは、部屋の電気と暖房を消し、玄関のライトをつけた。 小さな光の中で、座ってブーツをはく彼女の背中は、いじけて体育座りをする子どもみたいだった。 「…………」 出会えたときに見せてくれた、昨日の笑顔はなく。 神妙な面持ちになりながら、ぼくたちはアパートを出て、駅まで歩き始めた。