ぼく自身について褒められているわけではないけれど、どこか誇らしい気分だ。


「涼子のいる熊本にだって、祭りはあるんじゃないの?」


たずねると、彼女はかぶりをふった。


『京都は特別なの』


「そんなものかなあ~」


こくり。


いろんな意味での解釈ができるけれど、ぼくはどちらかと問い正すことなく、ただただ、彼女の嬉しそうな横顔を眺めていた。