「…………」 画面の前で、ぼくは絶句した。 涼子が抱えているものを知った衝撃じゃない。 誰だって多少の不自由は背負っているものだし、今は背負っていなくても、いつか背負うことがあるかもしれないから。 問題はそこではなかった。 ――そして、さようなら。 この最後の一文を彼女が書いてきた、そのことだった。