慧は困ったような笑みを泣いている菜那に向け凄く優しい声で言った。 「“二年後までには、絶対こっちに戻ってくる。もう会えないって訳じゃ無いんだからさ。 …だからもう泣くなよ、な?”」 そう言って、菜那の頬を伝っている涙を優しく拭い、――ぎゅっと抱き締めた。 その姿を見てまた胸がズキッと痛くなる。 …やっぱり、菜那には適わないよ…。 自分もあんな風に、素直に涙を流せたら。 慧に抱き締めてもらえたのかな、なんて思ってしまう。 素直になれない自分が凄くイヤになった。 .