天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ

「えー…」

MCを続けないと。

そう思ってステージ上で声を出そうとして。

「……っ…」

嬉しさに声が詰まる。

そんなラビに送られる、温かい歓声と拍手。

…改めて。

「…実はこのライブ、あんまり時間もらえてないんだよね。多分アンコールの時間もないから、次がラストナンバーになると思います」

終了を惜しむ観客達の声。

それを照れ笑いでラビは制しながら。

「最後くらい、真面目に歌おっかな」

ラビはギターの弦を弾いた。