天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ

その直後だった。

「あ、ルイ、見ろよ」

ラビがルイの肩を叩く。

「あぁん?」

鼻息も荒く振り向くルイ。

そこには、風邪で二学期開始以来欠席している筈の龍太郎と小夜の姿があった。

「あれ?あいつ風邪治ったんだ?」

「そういえば、他の奴から龍娘先生も見かけたって聞いてるけど…」

「えっ?完璧超人も?」

目を丸くするルイ。

まるで取って付けたような復帰だ。

二人のそんな話を聞きながら。

「……………………」

例の肉をチラリと見つつ、ヴァースキは微かに笑った。

ラビやルイには気づかれない程度の、本当に微かな笑みで…。