「全くっ、人騒がせだなっ」

文化祭のパンフレットを見ながら、おんこは言う。

「美葉ちゃんのクラスは、ほらここっ。この教室でやってるよっ。このパンフレットあげるから、地図を見ながら迷わないように行ってねっ」

「はい、有り難うございます、おんこ先輩」

ニッコリ微笑んでお辞儀した後、歩いていく美葉。

早速反対方向に歩いていこうとしたのには、一抹の不安を感じるが…。