天神学園高等部の奇怪な面々Ⅵ

しかし。

「そんな事は訊いておらん」

窮奇は手にしたバインダーの書類を書き込みながら、鋭い視線でおんこを見る。

「我が聞きたいのはアレだ」

そう言って窮奇が指差したのは観覧車だった。

ゆっくりと回転する観覧車。

確かに相当な高さがあるが、ゴンドラの扉はきちんとロックできるようになっているし、回転速度もかなり遅い。

安全性に関しては申し分ないと思うのだが。